舞台の下まで、昭和の芝居小屋。嘉穂劇場が帰ってくる
花道、桟敷席、人の力で動かす廻り舞台。1931年に開場した嘉穂劇場が再び扉を開く前に、木造芝居小屋の奥深さをたどります。
桟敷席から舞台へ伸びる花道。その舞台の下には、人の力で動かす廻り舞台と迫りが残っています。
飯塚市の嘉穂劇場は、1931年に開場した木造の芝居小屋です。炭鉱で栄えた筑豊の娯楽を支え、何度も危機を越えてきた劇場が、2026年10月24日に再び扉を開く予定です。

客席と舞台が近い
嘉穂劇場の面白さは、観客と演者の距離にあります。
客席の両側には花道が通り、区画に分かれた桟敷席が舞台を囲みます。演者が観客のすぐそばを進み、場内全体で一つの物語をつくる。現代のホールとは違う、芝居小屋ならではの一体感を想像できます。
1931年当時の客席や舞台機構が残る空間そのものが、見学の主役です。
舞台の下に、もう一つの劇場
華やかな舞台を支えるのが、床下の「奈落」です。
嘉穂劇場には、廻り舞台や迫りを人の力で動かす仕組みが残っています。電動設備が当たり前になる前、場面転換を支えたのは多くの裏方の手仕事でした。
花道、舞台、奈落を一続きで見ると、一つの芝居を成り立たせるための知恵と仕事が見えてきます。
劇場の再開は、街の続き
筑豊には炭鉱が栄えた時代、50を超える劇場があったとされています。その中で嘉穂劇場は、当時の姿を伝える貴重な一館です。
2003年の豪雨では大きな被害を受けましたが、全国からの支援で復旧。さらに長期休館と改修を経て、見学施設としての再開を迎えます。
古い建物を見るだけではなく、飯塚の人々がどんな場所で笑い、驚き、舞台を待ったのかを知る。嘉穂劇場は、街の記憶に入っていける芝居小屋です。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県飯塚市飯塚5番23号 |
| 再開場予定 | 2026年10月24日 |
| 開館時間 | 9:30〜17:00(最終入館16:30) |
| 休館日 | 火曜日・水曜日(祝日を除く)、12月29日〜1月3日 |
| 一般案内 | 10:00、14:30の1日2回を予定 |
| 問い合わせ | 飯塚市文化課 0948-43-3448 |
貸切利用などで見学できない日があります。訪問前に飯塚市の最新見学案内をご確認ください。


